自主性から主体性へ

松井稼頭央(まついかずお)新監督は、

新たな取り組みを試みた。

2月1日からのキャンプインを

2月6日からにした。

「選手の時間を大事にした方がいい」

と考えたから。

この取り組みに対して、ある選手は言った。

「オフにしか人と差がつかない。時間が空いたからチャランポランにやる選手は絶対いない。ひとりひとり課題があるし、任せてもらえるのは、お互いの信頼関係につながる」

キャンプの初日の

選手の動きを見た松井監督は、

「予想以上でした」

と感想を述べた。

キャンプでは、

ミスがあった場面も

コーチはあえて口出ししない。

練習後、課題を話し合うのは選手たち自身。

松井監督は言う。

「選手は自分の良さをどれだけ出せるか」

「コーチはどれだけ選手の手助けをできるか」

自分で考えるのは選手の仕事。

それを支援するのはコーチの仕事。

役割が明確になっていることが、

行動を促進させる。

松井監督、新庄監督、吉井監督。

3人ともアメリカ大リーグを経験している。

彼らが日本のプロ野球に

どんな影響を与えるのか?

高校野球界でも、

選手主体の指導や活動が出てきた。

「ノーサイン野球」なんて、

今まで考えられなかった。

さらにそんなチームが活躍する

場面が増えてきた。

球春、待ち遠しい。

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