人への関わりは、意識への関わり
「僕は球を投げるのは得意なんですが、捕るのが下手なんです」
野球チームの内野手の選手が言った。
「苦手なんですね」
と相槌を打つと、
「いや、苦手じゃなくて下手なんです」
と言った。
「苦手と下手は違うんです。苦手は自分でそう思っているということで、下手は客観的にみてそうだということ。僕の場合は苦手ではないけど下手なんです」
この選手は、成長すると思った。
「下手ではないけど苦手」
という選手もいる。
どちらの選手もエラーはする。
エラーという1つの「事実」に対して
エラーした要因は人それぞれ。
指導者がどういう関わり方をするか、
ということが課題となる。
同じ関わり方が好ましいとは思えない。
エラーという事実は一緒でも
二人の行動に対する意識は違うのだから。
顕在意識と潜在意識がある。
一般的に「氷山」に例えられており、
氷山の表に出ているほんの10%が
「顕在意識」
水面下に隠れている90%は
「潜在意識」
顕在意識の何倍もの影響力があると言われている
「潜在意識」に働きかけることが課題となる。
隠れている意識をどのようにして知るのか?
本人も気づいていないこともある。
本人が気づいていない意識を
他人が知りようがない。
どうする?
「問い」
それも良質な問い。
指導者が身につけるしかない。