スポーツの魅力
パリ2024パラリンピックが、
8月29日から始まる。
パラ競泳の
富田宇宙(とみたうちゅう)選手は言う。
「一見、健常者からしたら効率の悪い泳ぎだと思うんですけど、見えない中で練習していくと、その理由が分かってくる。見えない中で積み上げないと生まれないものだし、だからこそ唯一無二の泳ぎ。見えている人が目隠しして泳ぐのとは絶対違う。パラリンピックというものは、その過程に価値がある」
そんな富田選手に
「金メダルとは?」と問うと、
「結果を出すことによって、注目を集められ、自分が伝えたい事をもっと強くしてくれるもの」
と答えた。
さらに、
パラリンピックは、
一人一人が違う背景を持っている。
ただ1番を競うのではなく、
それぞれの個性をぶつけ合う。
そういう競技なので、そこの魅力が
パラリンピックならではなのかな、と。
国際パラリンピック委員会教育委員の
マセソン美季さんの問いが面白い。
車イスの子どもは、球を自分で拾えないため、
「健常者と車イスの子どもが一緒に玉入れをするには、どんなルールを設定しますか?」
という問い。
この問いに対して、富田宇宙さんは、
「ルールは設定しません。みんなが競技する中で考えてプレーする過程が重要だから」
と答えた。
まさに、「結果」より「過程」である。