スポーツ界と音楽界
ピアニストの仲道郁代(なかみちいくよ)さんが、
音楽大学で教えていて
愕然とすることを語った。
「上手くなること」
が、第一義となり、
「上手くならないのなら音楽をしている意味はない」
と悩む生徒が多いこと。
レッスンでは、
この作品のここが素敵でしょ?とか、
あなたが工夫して表現しているのはどういうところ?
ということも語り合いたいけれど
「ここをこうすると良くなる」と
”教える”ことばかり期待される。
音楽を学んでいるのに、
音楽を語り合う機会が
意外と少ないのは残念に思う。
語り合う、気持ちを伝え合う、
ここから次の一歩への前向きな力が
出てくるのかもしれないのに、と。
今のスポーツ界の現状と同期(シンクロ)した。
形から入り、後から心がついてくるという。
画一的な世の中が
「形の文化」を創り出したのか、
「形の文化」が、画一性を創り出したのか?
多様性の世の中になってきた今、
日本は、視野(ハード面とソフト面)を
広げていく必要性を強く感じる。
