対戦相手の捉え方
2011年3月の東日本大震災チャリティマッチ。
4万人の観衆すべてが、
ピッチの選手全員に声援を送っていた。
悲しい国難の時期、
サッカーではいい雰囲気をつくりたいとの
観衆の思いを
どんな試合より体感していられた。
幸せな時間だった。
と、キングカズこと三浦知良選手は、
振り返る。
いいものを見せられたと感じたなら、
どちらのチームでも拍手を送る。
敵味方、属性を超えて、
たたえるべきものはたたえる。
すがすがしく、
それこそスポーツの最良の部分だ。
そんな応援の文化を日本人がつくっても
いいんじゃないかと、彼は言う。
敵の見事なゴールに
思わず拍手するわけだから
難しいけどね、と最後にしめている。
はたして難しいことだろうか?
お互いが真剣に
全力でプレーすることによって
感性を揺さぶるプレーが生まれる。
対戦相手とは、何だろう?
教師時代、生徒に課した
小論文の題を思い出した。
『対戦相手は、「敵」か「仲間」か』
