指導者の役目って、何だろう?
サッカー元日本代表の
中村憲剛(なかむらけんご)さんが、
アンダー17の日本代表を
指導したときに感じたこと。
「選手が主体的に考えるようになるには、どう関わったらいいのか?」
アドバイスは聞くのだが、
自ら考えようとしない選手に対する感想である。
世界最高峰の育成システムを持つ、
スペインのビジャレアルでコーチをしている
佐伯夕利子(さえきゆりこ)さんは言う。
子どもたちの指導に関してビジャレアルでは、
マニュアルみたいなものは存在しない。
何歳までにここまでやらなければいけないという
目標設定もない。
重視していることは、
選手に発言させること。
選手が苦手と感じていることも、
指摘するのではなく、
聴きだす姿勢が大切。
「実はここが苦手なんです」と、
選手が自ら言い出すまでの対話が重要。
その言葉さえ出してもらえれば、
一緒に取り組んでいこうということになる。
選手は、自ら発言することによって、
自分の課題が明確になり、
その課題をこなそうとする。
選手自ら課題を明確にし、
一緒に取り組んでいく。
そのような環境を作るのが
指導者の役目なのかもしれない。