思考を促す選手への関り方

バスケットボール女子日本代表監督、恩塚亨さん。

「原則」を徹底的に教え、

コートでの状況判断は選手にゆだねる。

勝つためにデータやフォーメーションを偏重すると、

時に選手は主体性を失い、

「やらされた感」が漂うから。

彼もかつてはそうした指導で成果を挙げたが、

大学日本一を果たしても

疲れ切った教え子を見て

思考を一変させた経験がある。

「選手が自分で決められる力、人生をつくれる力を持てるようにしたい」

と言い、

「ワクワク」という言葉で

内発的な動機を重視する。

「テクニック」や「コツ」というものを

教えることによって、

早く身につけることは可能である。

しかし、与えられたことを一生懸命練習して

身につけた技術よりも、

自ら考えて身につけた技術の方が、

たとえ完成度が違っても、

過程の違いが大きな差を生み出す。

何の差か?

「無形資産」の形成の差。

「充実感」

人はスポーツに何を求めているんだろう?

スポーツを続けている人は、

何が続けさせているんだろう?

「思考する楽しさ」

自らの身体を使って、

自分が考えたことを試してみる。

その結果を振り返り、

イメージ通りに身体が動くように取り組む。

これらの繰り返しがスポーツ。

まさに自分の身体を使った人体実験。

説明書通りに作ったプラモデルと

考えながら作ったプラモデル。

出来栄えは違うかもしれないが、

作った後の気持ち。

「達成感」「充実感」「満足感」………

指導者の役目って何だろう?

人の思考に刺激を与えるものって何だ?

考えるとは、

『問い』に対して返事をつくり出す行為。

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