行動を分解する大切さ
スポーツコミュニケーションBASIC1研修での
受講生との対話。
私 :「幅1mで長さ30mの道を歩くことはできますか?」
受講生:「楽勝です」
私 :「では、その道が地上100mにあったら歩けますか?」
受講生:「無理です。1歩も歩けません」
私 :「理由を教えてください」
受講生:「怖いから」
私 :「何が怖いんですか?」
受講生:「落ちることが」
私 :「落ちるとどうして怖いんですか?」
受講生:「死ぬかもしれないから」
私 :「落ちたことがあるんですか?」
受講生:「ないですけど、ヤバいです」
私 :「平気で歩き始める人がいますよ」
受講生:「どんな人ですか?」
私 :「3歳の子供は、平気で歩き始めます」
:「落ちますけど」
受講生:「確かに!」
私 :「歩ける人と歩けない人との違いは何ですか?」
受講生:「怖さを知っているか、いないかです」
私 :「みなさんはどうして怖さを知ったんですか?」
受講生:「いろいろな場で学習したからです」
私 :「では、試合になると力を発揮できない選手がいます」
:「要因は何だと思いますか?」
受講生:「メンタルが弱いから」
私 :「メンタルって何ですか?」
受講生:「・・・・・・」
私 :「他にありますか?」
受講生:「プレッシャー」
私 :「プレッシャーって何ですか?」
受講生:「・・・・・・」
私 :「幼児は試合でも普段のプレーをします」
:「練習よりも楽しんでプレーする子もいます」
:「幼児との違いは何ですか?」
受講生:「練習と試合の違いを知らないから」
私 :「違いって何ですか?」
受講生:「雰囲気」
私 :「もう少し詳しく教えてください」
受講生:「結果が出た後の雰囲気」
:「特に失敗したり、負けた時の」
私 :「選手はどうやって知ったんですか?」
受講生:「練習や試合での体験から」
私 :「これって学習したということですか?
受講生:「・・・・・・」
私 :「100mでの歩行は、死を回避するために学習して歩けなくなりました」
:「子供は学習していないから、歩き出すけど落ちます」
:「試合で力を発揮できない人は、子供の頃は発揮できていたはず」
:「発揮できなくなったのは、何を学習したんでしょう?」
受講生:「怖さ」
私 :「怖さを回避するために発揮しないということ?」
:「怖さって、何?」