スポーツのプロとは?
スピードスケート女子の小平奈緒選手。
2020年の春、
昨年の台風で被害を受けた
地元長野のリンゴ農家で
ボランティア活動を行い、
その年の500㍍ではリンゴをあしらった
赤いレーシングスーツで思いを示した。
「金メダルの先にあるスポーツの価値を五輪で表現したい」
「平昌五輪後にスケートファンがすごく増えてくれた。スポーツ選手は応援されることが多いけれど、されるばかりではなく、応援できる人でありたいとファンから学んだ。そうした中で、(拠点とする長野市の)エムウェーブに近い地域で災害がおこり、つらい思いをして踏ん張らないといけない人たちの背中を押せる行動をしたかった」
「一度五輪の頂点に立って感じたことは、金メダルを目指してやってきたのではなく、その瞬間で自分の人生の最高の作品を表現し、見てもらいたいということだった。ボランティアなどを通じ、練習や普段の生活では得られない力を氷上で表現できる空気をまとえたと思っている」
彼女が語っている内容は、
選手ではなく、
今まで指導者が語っていた内容。
選手としての彼女が、
なぜ、このような内容を語れるのだろう?
もう一人の彼女が言っているように思える。
まさに、彼女の中に
「セルフ1」と「セルフ2」が存在している。
これって、彼女が持っている
「視点の数」
が関わっているのかもしれない。