結果に重点が置かれていた価値観が、過程や物語に移行してきた
物の価値が、ハード面だけでなく、
ソフト面にも注目されるようになってきた。
オリンピックの女子マラソンで活躍した、
有森裕子さん。
1992年のバルセロナ五輪は、銀メダル。
1996年のアトランタ五輪は、銅メダル。
ハード面からの価値だと、
銀メダルが銅メダルよりも価値が高い。
しかし、
当時の彼女の状況を知ると、
目に見えないメダルの価値や
物語が見えてくる。
銀メダルの時は、
彼女は事前に踵を痛めていた。
スタッフの協力と共に得たメダルである。
銅メダルは、
「初めて、自分で自分をほめたいと思います」
という言葉が生まれた。
どちらのメダルにも物語がある。
ソフト面の価値である。
ソフト面の価値を知ることができれば、
実物を目の前にした時の見方が変わる。
ネットの時代である。
ソフト面の価値をネットを通して
伝えることができたなら、
スポーツ博物館は、
さらに楽しい場所になる。