視点の変化がもたらすもの
価値に「生産性」を持ち込まない。
仕事をして何かを生み出せることに
価値があると考えると、
病気や障害、高齢で
仕事ができなくなった人間には、
価値がないというようになってしまう。
そうではない。
「自分が生きていること自体が、他者の役に立っていると思えたとき、価値があると感じられる」
と、哲学者の岸見一郎さんは言う。
彼が以前、
心筋梗塞で倒れ、
体が全く動かなくなった時、
この先、生きていく価値が
あるのだろうかと思った。
でも立場を変えて、
倒れたのが自分の家族や友人だったら、
自分はどう思うか、考えたそうだ。
一命を取りとめただけで喜ぶだろう。
これを自分に当てはめ、
何もできないけれど
生きているという事実が
すでに価値があると
考えるようになったそうだ。
思考の「視点」を変えることで、
意識は変わる。
多くの「視点」を持つことが
「視野」を広げ、心豊かになる。
