怒り
ラケットを試合中に
地面に叩きつけるテニス選手。
交代してベンチへ帰るなり、
自分のグローブを
ベンチに叩きつける野球選手。
何に対して怒っているのだろう?
対戦相手なのか。
自分に対してなのか。
道具に対してなのか。
そんな場面を見せられる者にとっては、
気分のいいものではない。
不快感を覚える。
多くの選手が行っていることではない。
なぜこんな行動になるのか。
対戦相手に対する心構えが
影響しているのでは。
相手に委縮していた場合、
負けても強い怒りは湧いてこない。
「仕方ない」と、半ばあきらめているから。
相手に敬意を表している(リスペクト)場合も、
負けても強い怒りは湧いてこない。
相手を見下している場合、
負けた時に怒りが湧き出てくる。
対戦相手への心構えによって、
自分のプレーが変わってくる。
普段の力が発揮しにくい試合、
心の持ち方で変わる。
対戦相手を「リスペクト」することが、
自分の力を十分に発揮するための、
心の準備運動なのだろう。
